散歩道<1119>
ゼロ金利解除(2)・正常化への第一歩だ (1)〜(3)続く
日銀は、00年夏に一旦金利を0.25%に引き上げたが、たちまち景気後退に直面し、半年後にはゼロ金利にもどした。そのうえ、銀行に資金をふんだんに注ぎ込む「量的緩和策」にまで追い込まれた。
世界でも異例の策
政府が不良債権の処理に本腰を入れ、海外経済の回復や減量策で企業が収益力を取りもしたことで、ようやく足腰の強い回復になった。昨年末には消費者物価も上昇した。今年3月、日銀は量的緩和の終結を宣言し、今回の解除へといつながった。世界的にも例のない長期のゼロ金利は、私たちに何をもたらしたのであろう。金利の利息は雀の涙となり、金利収入を生活の支えにはできない。弱みにつけ込み、高利をうたった詐欺も横行した。借り入れの多い企業や銀行は金利負担が軽くなったことで助かったが、非効率な企業が淘汰されないまま、温存されたという批判もある。大量の国債を発行している政府も恩恵を被った。家計にも住宅ローンの金利を犠牲にして企業や金融機関を支えたのは確かだ。また、日本で調達した超低金利の資金を金利の高い海外で運用する流れが広まった。米国の住宅債券に流れ込んだジャパンマネーが不動産バブル相場を支えるなど、世界的な「金余り」現象にもつながった。
'06.7.15.朝日新聞 