散歩道<1058>
画家・泉茂の写真展・'60年代のニューヨーク
画家泉茂の写真を展を見る、ニューヨークの’60年代の街が数多く写真に写されている。家や街角に描かれた落書、種々のマンホール、店の名前が書かれたシャッタ−、ビルの解体現場であったり、自動車の廃棄物の山。又、港町であったり、海岸に張られた群れをなしているように見えるパラソル、高層階からのニューヨークの摩天楼の街、町を走る車も当時のアメリカらしい大型のシボレ−や、クライスラー、ドッジ、ムスタング等で当時世界をリードしていた力強さ、アメリカの様子が余計に懐かしく思われるのは不思議だ。ビジネス街という感じとは遠い感じのする写真だ。何か味気ない町という印象が強い、人間の横のつながりのようなものはこれらの写真からは感じることが出来ない。パサパサという感じで何か大雑把で、ドライな感じがする街、ニューヨークだ。雨を感じるような光景もない。エジプトやギリシャ、中東、トルコ、モンゴル地区やカンボジアやベトナムに残された石の古代遺跡とは全く別な、近代が残した廃棄物の残骸*1が空しい感じで、千年後、2千年後には、何も形として残されるものはないのだろうと思える。ここはこれからどれぐらいの年月アメリカ大陸の中心であり続けることが出来るのだろうか。それとも全く別の所になってしまうのだろうか。どこか共通点があるような不思議な気がした。滋賀県立美術館には、常設室に飾られた、ユニークの形をした写真が飾られているが、ここに飾られた人の様子や、人の動きやヌード、太陽の動きを1年かけてとった写真など、一枚一枚の作品を想像しながら見る方が私は好きです。又出品された、絵画は実に独特な絵が印象に残りました。他であまり見た記憶がないので、表現しようがないというのが私の感想です。
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備考:この写真展と対照的なのが、散歩道<2040>今森光彦さんの写真展「里山」である。2007年10月16日